パンのはなし

 和のおかずと一緒に①

おいしい簡単ヘルシーパン食 NO.8(2010年3月号)

和のおかずと一緒に①

日頃、みなさんはパンをどのようなおかずと一緒に食べていますか?パンに合わせられるメニューとして、ハムエッグ、ビーフシチュー等の洋風のおかずを思い浮かべられる方が多いのではないでしょうか。ただ、洋風のおかずは和風のものより脂っこい料理が多いため、パン食は「美味しいけれど高カロリー」、「栄養バランスが良くない」、また、「パンに合わせるおかずのバリエーションが少ない」というイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
  私たち日本人が昔から主食として食べてきたご飯(お米)は、和洋中のおかずに相性がいい事を経験的・感覚的に知っています。しかし、パンに合うおかずについてはまだ未開発な部分が多く、日本人の嗜好性にあったパン食メニューがたくさんあると思います。今まで知らなかったパン食の新しい美味しさに出会うという意味で、洋風に限らず幅広いおかずと組合わせたヘルシーで美味しいパン食を紹介します。

食パン
小松菜と油揚げの甘辛炒め
にんじんの和風ピクルス
野菜の豆乳チャウダー

小松菜と油揚げの甘辛炒め

材料(5人分)

小松菜 1袋
油揚げ 2枚
ごま油 大さじ1
和風だし 小さじ1
50ml
砂糖 小さじ1
みりん 小さじ1
だし醤油 小さじ1

作り方

  1. 小松菜は食べやすい大きさに4cmくらいのざく切り、油揚げも1cm幅に切ります。
  2. フライパンにごま油を入れて、小松菜の茎から炒めます。さらに、油揚げを加えると水と和風だしを入れ、印の調味料を入れて、水気が多少残るくらい炒めたら完成です。

にんじんの和風ピクルス

あっという間にできる和風ピクルスです。包丁ではなく、ピーラーを使うことで簡単にできてしまう上に、にんじんが薄くスライスされることで、味がしみ込みやすく、すぐに食べられます。
和風ピクルスは冷蔵庫で約2週間の保存が可能ですので、にんじんの他に大根などをまとめて漬けて冷蔵保管しておくことで、毎日の食生活での野菜不足が解消できます。

材料(5人分)

にんじん 1本
りんご酢 大さじ3
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ1
唐辛子(輪切) 少々

作り方

  1. 深皿に印の調味料を合わせます。
  2. 1の深皿に、ピーラーを使ってにんじんをスライスして、調味料と混ぜ合わせればできあがりです。

野菜の豆乳チャウダー

材料(5人分)

たまねぎ 1個
じゃがいも 3個
生しいたけ 4個
とうもろこし 1缶
ロースハム 5枚
バター 小さじ1
コンソメ 1個
200ml
豆乳 300ml
白味噌 大さじ1
塩・黒胡椒 適宜

作り方

  1. たまねぎ、じゃがいも、生しいたけ、ロースハムは1cm角切りにします。
  2. 鍋にバターを入れ中火にかけ、たまねぎ・じゃがいも・生しいたけを炒め、次にとうもろこしとロースハムを入れて炒めます。
  3. 2の鍋に、コンソメ・水を加えて約15分煮たら、さらに、豆乳・白味噌を加えて5分煮て塩・胡椒で味をととのえます。

この和風なパン食メニューのエネルギーは529kcalです。その他の栄養成分、そして、1日に必要な栄養素の目安量に対するこのパン食のビタミン・ミネラルの充足率をレーダーチャートで示しました。小松菜はβ-カロテン、カルシウムが豊富です。写真にある「小松菜と油揚げの甘辛炒め」、「にんじんの和風ピクルス」の1食分のボリュームで1日の緑黄色野菜の推奨量である120gの約80%を食べた事になります。
  「小松菜と油揚げの甘辛炒め」のように砂糖・醤油などで甘辛い味付けの和惣菜は、食パンのトーストの他にクリスピーな食感のパン、また、意外にミッシュブロートのようなライ麦粉が配合されたパン等にも良く合います。このような和惣菜のおかずと一緒に、野菜たっぷりの豆乳チャウダーを合わせる事で、1食分のエネルギーが529kcalと低めであっても、しっかり食べ応え満点のパン食です。午後の仕事のパワーとなるランチメニューとしてもおすすめです。

パン食メニューの栄養成分と
ビタミン・ミネラルの充足率

エネルギー 529 kcal レーダーチャート
たんぱく質 20.0 g
脂 質 17.1 g
炭水化物 75.3 g
ナトリウム 1310 mg
(食塩相当量 3.3 g)